卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

平成 30年度仲卸、買参経営状況

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気分だけでも涼しさを(三上市太郎撮影)

農林水産省食料産業局食品流通課卸売市場室はこのほど仲卸、売買参加者の平成30年度経営状況を公表した。

それによると、仲卸業者数は全ての部門で減少しているが、水産が&%減った以外は、青果、食肉、花き三部門とも前年比は1%減でほぼそこを打っている。ただしコロナの蔓延でどうなるか、収束の具合でなお予断を許さない状況が続く。

以下、項目ごとの概要は次の通りである。

仲卸業者 法人企業の割合は、全体で95.4%(対前年度末比96.0%)

1.仲卸業者数

平成30年度末における仲卸業者数は全体で 2,957業者(対前年度末比96.3%)。 

青果部・水産物部・食肉部・花き部の全ての部において減少。 

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2.仕入(仕入金額)の状況

平成30年度における1業者あたりの平均仕入金額は、前年度同様、食肉部が他の部類に比べて最も高かった。

仕入高規模別仲卸業者数の構成比で最も大きな割合を占めたのは、青果部・水産物部・花き部では、仕入高規模1~5億円未満の業者。食肉部では、仕入高規模30億円以上の業者。

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3.代金回収(代金回収期間)の状況

平成30年度における販売先区分別の金回は、以に期かった

①青果部・水産部では、その他の事業者、大規模小売店等、一般小売店

②食肉部・花き部では、大規模小売店等、その他の事業者、一般小売店

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4.損益の状況

(1)損益概要

平成30年度における1業者平均の売上高・売上総利益・人件費・その他営業費は、前年度と比較すると、食肉部を除く、青果部・水産物部・花き部は全ての指標で横ばい若しくは増加。食肉部は全ての指標で減少した。

(2)法人企業における損益の状況 平成30年度における営業損失を計上した法人企業の割合は、前年度と比較すると、青果部・水産物部はわずかに減少。食肉部・花き部で増加した。

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売買参者

平成30年度末における売買参加者数は、全体で22,668業者(対前年度末比97.4 %)。

青果部・水産物部花き部において減少。食肉部においてわずかに増加した。

売買参加者の業種別割合は、いずれの部類においても一般小売店が最も大きく、仕入高規模別業者数の構成比は、仕入高規模 3 百万円未満の小規模な業者(仕入実績がない業者を含む。)が最も大きな割合を占めている。