卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

パーソナル情報システム(P J S)の「第33回生鮮流通フォーラム」

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パーソナル情報システム(P J S)の「第33回生鮮流通フォーラム」が2020年8月27日(木)・28(金)・9月4日(金) の3日間、オンラインLIVEで開催される。

8月27日のセミナーを聞いた。
4月に着任しコロナ禍で思うような動きが制限されている農水省の金澤卸売市場室長のオンラインのライブ講演をメインに、大都魚類の網野社長(全水卸会長)と横浜市場の丸中ホールディングスの原田社長のインタビューがビデオで放映された。

印象に残ったのは網野社長の、大都魚類が上場を廃止しマルハの完全子会社となった狙いや輸出に特化した成田新市場への進出などについて率直に述べていたこと、原田社長は自己買受けについて積極的に活用して丸中グループのビジネスチャンスに活かしたいと述べていたことである。

また、講演という形でまとまったお話を聞いたのは初めてだが、金澤室長もかなり長いレジュメをどうやって40分に収めるのか、理解できるか若干の不安はあったのだが、ゆっくりとした話し方で時間ピッタリに終わった。
内容的には改正市場法はおさらいだったが、今年4月の食品流通合理化検討会取りまとめについて詳しく説明されたのを聞き、今、食品流通業界が取り組む方向は集出荷拠点施設の整備や情報のプラットフォームづくりなどサプライチェーンの構築が焦点なのだなと改めて思った。
一か所に集まることができない状況で、いち早くW E B セミナーを開いたP J Sの英断は評価されるだろう。I Tに不慣れな業界とはいえ、三日間のセミナーで約500人が参加したことは市場業界にとっても大きなプラスだったのではないだろうか。