卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

市場と8階建ホテル

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2019年9月上旬、京都に行った。
前回、1年前くらいだろうか。京都駅は日本人、外国人入り乱れてコンコースが通勤ラッシュ並みだったが、今回はそれでも多いが前回よりは空いている。

31番線、山陰本線に乗った。この線も昔はガラガラだったが、学生さんでいっぱいである。
京都駅から4分で行く丹波口駅がこれまでの京都市場の降り口だったが、京都駅と丹波口の間に「梅小路京都西駅」ができた。
駅名は長いが次の丹波口まで1分かからない。東京の銀座付近の地下鉄より短いだろう。

この駅は梅小路公園に面し鉄道博物館がある、その反対側に位置していた京都市場水産棟が市場用地から外され、そこに地下一階、地上8階建てのホテルが建設中である。1階と2階は賑わいゾーンで3階から8階が客室である。その裏が市場である。

京都市場は日本でもっとも古い中央市場である。前の再整備の時に、平安時代の「東西市」と全く同じであることを示す遺物が出たという。京果の内田会長から詳しくお話を伺ったことがあるが、今回はどうだったのだろう。

今回の再整備は市場用地の約三分の一を売却し再整備費用に充てる。観光地の中に「市場も」ある状況で青果、水産の卸3社が卸し売りを継続するのは大変だろうと思う。