卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

東京ドームの広さを知っていますか

大きさを表現する基準として「東京ドーム○個分」がよく使われる。

いつ頃からだろうか。テレビでも新聞でも良く使われる。

 

昔、築地市場にあった「豊洲市場の案内展示場」で若い女性から「豊洲市場の面積は東京ドーム○個分」になると説明されたことがある。

弁解するわけではないが、全く悪気なく「東京ドームは何万平米あるのですか」と聞いて慌てさせてしまった。

悪いことを聞いてしまったと後悔した。

 

目くじらを立てるほどではないが、なぜ、いつ頃から東京ドームが基準になったのだろうか。マスコミ等で協定でもあるのだろうかと思うほど多い。

先日も朝日新聞で奇妙な表現があった。

沖縄辺野古について「埋め立て予定地は東京ディズニーランドの3個分を超える約160ヘクタール。投入予定の土砂は東京ドーム16・6杯分の約2062万立方メートル」とあった。

東京ディズニーランドに入ったことはないが、電車から見えるし、50万平方メートルあるのか、広いなとイメージできた。

しかし、土砂の量を東京ドーム何杯分と平面の大きさではなく立方体の基準にされると、さっぱり分からない。

東京ドームの天井まで土砂を入れたらどれくらい入るか、観客席は除くのか、真面目に計算したのだろうか。

 

「東京ドーム○個分」という言葉が意味を持つのは、そもそも東京ドームの広さが日本中に知られていることが前提である。

私は花博などで数回行ったが、日本中でどれだけの人が東京ドームに行ったことがあるのだろうか。ビックサイトの方がはるかに多いだろう。

 

ネットで調べると「株式会社東京ドーム」があって、46,755平方メートルだそうだ。

せめて5万とか10万平方メートルならともかく、この中途半端な数字はなんだとムッとする。

巨人は好きではない。基準にするなら新しい神宮球場か国立競技場にしてもらいたい。