卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

栃木県南公設地方卸売市場、荒井商事~民営化初年度1600万円の黒字

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平成29年10月に民営化された栃木県南地方卸売市場の一年が経過した。
その民営開設会社である荒井商事(株)の初年度概要が明らかになった。

初年度となる第1期(平成29年10月1日~平成30年9月30日)の管理業務に係る収支状況は修繕積立予定額1000万円を上回る約1600万円の黒字となった。

水産部の卸が撤退し、青果部も売上の低迷が続いている中で市場会計の好転を実現し、開設者としての健全経営の基礎は実現したと言えるだろう。

民営化初年度に成果が上がった取り組みは以下の点である。

使用料の未収はゼロ

即効的な効果として、テナントとして入場している市場業者の使用料月内100%回収を達成した。施設の管理運営を行う開設会社として何よりの評価である。

関連店舗の活性化

荒井商事の特性を活かした経営改善策である。
荒井商事は撤退した水産卸売場の一部で関連店舗として営業していた。
ここに青果物加工業務を行なっている関連事業者に賃貸し売場を拡大した。
そして、関連店舗の再編を行い、荒井商事が複数の関連店舗で営業することにした。
これにより使用料収入の増加だけでなく関連店舗の活性化にも貢献することになった。

買受人・買出人に対する還元

昨年12月に買受人・買出人感謝抽選会を実施し1等3000円相当品から5等まで空くじなしのご愛顧感謝抽選会を行った。