卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

レンゴー伊勢崎支社が移転統合‐ぐんま県央青果100億円超え、群馬トップ卸に

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県下トップ市場となる ぐんま県央青果(高崎地方市場)

長野県連合青果伊勢崎支社は2月10日に高崎市場に移転し3月31日まで営業、2022年4月1日から「ぐんま県央青果」と合併し、ぐんま県央青果として営業する。

ぐんま県央青果は、昨年4月に長野県連合青果の子会社となっていて、伊勢崎、高崎の二市場で営業していた。
伊勢崎市場はすでに15年間の無償賃貸借期間が切れていて移転を余儀なくされてこともあり、4月に連合青果と長印が統合し「R&Cながの青果」として発足するのに合わせて高崎市場に集約することになった。

R&Cホールディングスの堀雄一社長は、グループ企業の連携による相乗効果ではなく、R&Cグループ各社の独自の経営努力による健全経営を目指す選択と集中の方針を打ち出している。
ぐんま県央青果もまず群馬県内での拠点化を目指しつつ広域化に取り組むことになる。
レンゴー伊勢崎支社長と県央青果社長を兼ねていたレンゴー取締役の堀敦社長は、レンゴー取締役を退任し、退路を断って県央青果社長に専念する。

2社の統合によって1+1が2にならないことは業界の常識であるが、群馬の場合、伊勢崎は小売買参ではなく量販店が主力、高崎は小売買参が主力とはっきり分かれていてダブる部分がない。
伊勢崎と高崎の取扱合計は120億円であり、12月決算の前橋青果を上回り群馬県下トップの卸となることは確実である。

すでに高崎市場内において開設者の協力を要請し県央青果の施設拡充を検討しており、北関東の交通の要衝である高崎に拠点を確保できたことで、1+1=2以上の相乗効果は十分期待できる状況になっている。