新型コロナウイルスが日本で蔓延し始めて1年以上が経過した。
新たな変異株が国内でも発生するなど、なお収束の気配はない。
新型ウイルスが人類の歴史に登場したのは、紀元前1350年頃のエジプトで発生した天然痘と言われているが、その後も次々と発生している。
- 1300年代〜第一次ペスト
- 1894年〜第二次ペスト
- 1918年〜スペイン風邪
- 2003年〜サーズ
- 2004年〜第三次ペスト
- 2012年〜マーズ
- 2020年〜コロナ
第一次ペストは人類の約2割、1億人が死亡したと言われている。
戦争でも3割の兵士が死ぬと「全滅」となるそうだから、人類はウイルスとの戦争で危うく「全滅」となりそうな事態に陥ったことになる。
ペスト(黒死病)が人類にとっていかに脅威だったか、ポーの「赤死病の仮面」に余すところなく描かれている。
「赤死病」を恐れて城砦に閉じこもり、夜ごと仮面舞踏会を楽しんでいた中世の王様一族のなかに、見知らぬ男が「赤死病の仮面」で現れ、全滅する。
城砦という「密閉」施設の中の、仮面舞踏会という「密集」そして「密接」、つまり「三密」によって死に至る病が蔓延する話であり、天才の手になる19世紀の警鐘の書である。コロナ禍での「夜の会食」の報道があると思い出す。あまりにもぴったりな予言だろう。
新型ウイルスは、このほかにもエボラ出血熱やテング熱、鳥インフルエンザなどあり、名称は変わるが新型ウイルスは常に人類と共にある。
しかも20世紀以降、一つの新型ウイルスが収束しても次に発生するまでの期間がどんどん短くなっている。
現在、「変異株」が日本国内にも発生しているが、これも新型ウイルスであり、コロナウイルと重なって新たなウイルスが発生したのである。
衛生管理は世界中で取り組まれ、結核など最近まで日本国民が苦しみ続けてきた疫病も克服されつつある中で、なぜ新型ウイルスは次々に発生するのだろうか。
もはや「Withウイルス」は人類の宿命となっているのだろうか。