卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

旅の食日記〜北九州、広島、岡山

3月下旬、北九州中央市場、広島中央市場、岡山中央市場を取材した。

北九州中央市場では、卸売市場として初めてのフェリーによるモーダルシフトを行った北九州青果の百合野社長の動画インタビュー(パーソナル情報システムの生鮮フォーラム用)を行った。

広島では23万㎡の市場用地の真ん中に3万㎡の「余剰地」を設定、物流企業を誘致するゾーニングをまとめた市場再整備と手数料の問題を聞いた。

岡山では中央市場の水産部卸として初めて手数料を6.5%に上げた岡山中央魚市の同前社長に聞いた。 全水卸中四国ブロックで始まった水産中央市場における手数料自由化時代の幕開けとしての取材である。

いずれも市場流通にとって大きな問題であり業界誌にまとめる予定だが、とりあえず、ここでは息抜きに各地で食べた食日記である。

九州出身なのに関東に半世紀以上住み、感覚が狂ったのだろう、薄着で行き、寒さに震えた。 おかげで、広島で足が痛くなり、広島県水の山本社長には駅まで送っていただき、夜まで会社におられるという岡山中央魚市の同前社長からは、5千円近くかかる岡山駅までのタクシーを呼んでいただいた。取材先の社長に迷惑をかける情けない取材となったが、気を取り直し美味いものを食べた。

北九州市

小倉駅から車でお昼少し前、北九州市中央市場に着いた。眼前に下関があり泳いでも行くことができそうに近い。 とりあえず昼食をとろうと関連売り場の食堂に行くと10人近い人が並んでいる。一般の方も多い。 寒かったが待った。 魚中心のメニューで、肉ではなくマグロのユッケ丼という変わったメニューがあったので注文、パーソナル情報の多田氏はアナゴとネギトロ丼だった。 いつも他人が注文した方が美味しく見えるのだが、どちらも美味しかった。

広島市

広島といえば広島焼きである。広島カープである。 小倉から夕方、広島駅に着いたので構内にある飲食店街に行くと、午後6時頃だったがメインの広島焼きの店はどこも満員である。名前を書いて15分ほど待った。店内は広島焼きと広島カープが同時に楽しめる。 食べ切れないかと思ったが高齢者でも食べることができた。イカ、肉、もやし、ネギが入り、焼きそばもそれほど多くない。もう一つの私の好みである広島生まれの作家、内田百閒の大好物「大手饅頭」はお土産である。 朝、市場近くのJR新井口駅から階段を降りて歩き出そうとしたら足を痛めた。タクシーも通らず30分以上かけて文字 通り辿り着いた。

岡山市

岡山には兄がいるので、痛めた足を引き摺りながら呼び出して食事をした。 岡山も駅前にイオンモールができて様変わりしている。 安いビジネスホテルに泊まったが、食事は駅前にあるヴィアインホテル最上階で肉のコースを食べた。値段は知らない。 佐賀牛である。写真は肉が少ない。目の前で少しずつ焼いて出してくれる。全部揃うまで待つと冷めるので食べた。 タレは味噌とユズとニンニク味の三種あった。器は当然、備前焼である。 焼いたアスパラやタケノコも美味しかった。デザートは私が二人分食べた。 料理は弟である私が責任を持ち、代金は兄が責任を持った。世の理(ことわり)である。