卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

レンゴー青果が県央青果全株取得‐R&C売上1400億円卸に

北関東の中核に位置する群馬高崎市場(高崎市場HPより) 2021年4月28日、ぐんま県央青果(阿久澤 吉廣社長・資本金1億5千万円))は長野県連合青果(堀陽介 社長・以下レンゴー青果)に全株を譲渡することで合意、契約したことを公表した。取得日は6月1…

富山公設地方市場再整備−定期借地権で公設市場も民間が建設

(参照)富山市 富山市公設地方卸売市場 2021年4月1日、富山市は富山市場用地123,138㎡全てを対象にした再整備事業の優先交渉権者に「新とやまいちば創生プロジェクトチーム」(以下;事業連合)を選定した。民間が公設市場の全てを整備し、その一部を市が…

桐生市場用地一部返還−12年間の無償貸付期間終了

桐生市場は業界の努力で配送施設等が整備されている 2009年に民営化した群馬県の「桐生地方卸売市場」(みどり市笠懸町阿左美)は、民営化後10年間無償貸借を行い、さらに2021年3月まで2年間延長してきたが、4月からは有償とすることを議会決定した。これに…

「成田市場だより」発行

成田市は2021年3月26日付けで、「成田市場だより」を発行した。 来年1月開業を予定している成田新市場について、年度末である3月末段階での開設準備の状況について詳しく情報開示している。その内容についてはすでに紹介した部分も多いが、開設自治体として…

物流と情報の重要性

春を待つ 前橋市内 馬場川通り 新たな物流政策大綱と食品流通合理化検討会 物流と情報が国の重点政策として取り組まれている。食品流通については農水省だけでなく経産省、国交省の三省共同による「食品流通合理化検討会の中間取りまとめ」が2020年4月に出さ…

サステナブル経営と民間経営手法−東京都が中央卸売市場経営指針(案)を発表

今年も桜を見ることができた(21年3月1日) 「東京都中央卸売市場経営指針(案)」が発表された。主要な内容は20年先、2040年代の卸売市場の姿と、サステナブル経営の二点であり、具体的な課題として7点をあげている。(参照 東京都中央卸売市場経営指針) 【20…

「Withウイルス」は人類の宿命か

新型コロナウイルスが日本で蔓延し始めて1年以上が経過した。新たな変異株が国内でも発生するなど、なお収束の気配はない。 新型ウイルスが人類の歴史に登場したのは、紀元前1350年頃のエジプトで発生した天然痘と言われているが、その後も次々と発生してい…

公設市場機能と民間機能の共存−成田新市場21年度開業にメド(下)

「全青協」21年02月号より転載、「上」の続き 輸出機能に特化した成田新市場、21年度中に完成する (出所)成田市場の輸出拠点化プロジェクト|成田市 3.公設卸売市場エリアは15%−輸出機能特化の成田新市場 機能優先の卸売市場を具現化 旧卸売市場法の基準…