公園といえば水戸偕楽園、金沢兼六園、岡山後楽園の三園が有名だが、私のお気に入りは高松にある栗林公園(りつりんこうえん)である。
最初は「栗林なのに松だらけ」なのが面白くて入ったのだが、松の盆栽の森に迷い込んだような不思議な感覚になる。
水戸の偕楽園は言うまでもなく梅林でシーズンはJRの臨時駅があるほどだが、人が多くて広くて疲れる。
金沢兼六園も広く、夏だったので暑く、坂道を登って正門から入り、アイスクリームを食べながら近江町市場の方にある出口に直行した。
岡山後楽園はもっと広いだろう。岡山駅からのんびり市電に乗った突き当たり、川沿いにあり木陰は涼しいが、ともかく広い。
彼方にある岡山城目指して歩いたが姫路の白鷺城と並ぶ烏城は断念した。
高齢者は栗林公園がいい。
高松駅と接して城址公園があるし、駅構内には「連絡船うどん」という、いわゆる駅そば屋さんがある。
高松といえばうどんである。
香川県は「うどん県」を正式に決めるほどのアイディア県で、昔から四国から本州に出かけていた進取の県民性だろう。高松市には「創造都市推進局」があり、卸売市場もその管轄である。
昔、瀬戸大橋がかかる前は、岡山の宇野から高松までの宇高連絡船が四国の玄関口になっていて、小豆島に寄りながら連絡船上のうどんを食べるコースが定番だった。あの時の美味しいうどんが忘れられない。
連絡船に乗ることも無くなって、高松駅構内で「連絡船うどん」を食べるべきか、後悔するのではないかと思ったが食べた。迷い、決断した上で食べたのである。当然、おいしかった。