卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

足利市場民営化スタート

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公設から民営化した足利市場の新施設が完成、2019年9月4日に竣工記念式典が行われ、9月24日に新施設での全面開業がスタートした。
足利市場は、市場用地を所有する「丸足足利海陸物産市場」(石内昭男社長)が開設会社となり、約12億円をかけて解体、新設した。

新設された施設は約5万2千㎡のうち約二分の一を市場施設、国道沿いの西側用地二分の一に商業施設を誘致する。
商業施設は2年後の開業を予定している。
卸売市場部分の延床面積は以下の通り。

青果棟 5,300㎡
水産棟 2,900㎡
関連棟 1,070㎡

公設市場から民営市場へ移行する多くのケースは、卸売会社が解説会社を兼ねる場合が多いが、足利市場は土地を保有する企業が開設者となり、独自に市場活性化をめざすケースとなる。
特にいま、各地の市場で卸売市場機能と賑わい施設の共存を目指す取り組みが目立っているが、足利市場のように民間企業が開設者として市場経営に取り組むケースは少なくなっているだけに注目されるだろう。