卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

年商1500億円を視野に−R&Cホールディングス首都圏での存在感強まる(上)

「R&Cホールディングス(以下R&C)」(堀雄一社長)の首都圏における存在感が強まりつつある。「R&Cホールディングス(以下R&C)」(堀雄一社長)の首都圏における存在感が強まりつつある。

R&Cは、長野県連合青果(堀)と長印(倉崎)の共同持株会社として平成27年(2015年)10月に設立された。

長野県で圧倒的なシェアを分け合う両社だけに、R&Cは公正取引委員会による5年間の規制(5年後に再協議)を受けることになった。

営業の統合禁止、システム統合禁止という統合の根幹に関わる規制である。

しかし、その5年があったことで両社ともに独自の経営戦略に基づく首都圏での販売拡大に取り組むことができた。

そして、その結果として、「長野県の卸」を脱却し「首都圏の有力卸」にシフトすることで、2020年の取扱高1500億円が現実のものとなりつつある。

改正卸売市場法施行を追い風に、東京青果に次ぐ全国第二位の卸が名実ともに稼働することになる。

1.R&Cの3年を振り返って 堀雄一社長に聞く

R&Cは本社を長野市場に置き、レンゴー青果会長でもある堀雄一社長が長野に常駐し、上田にいる堀陽介・レンゴー青果社長と長野市場に本社がある倉崎浩・長印社長の二頭立ての企業を制御している。

堀雄一社長の3年間の総括は、次の通りである。

① R&Cの精神

R&Cは、2015年(平成27年)10月4日に設立した。組織的な協議を重ねたものではなく、これからの市場流通は長野県内で二社が争う時代ではないと故・倉崎利雄氏との間で合意したもの。倉崎氏は亡くなったが、二人で話し合った精神は今も継続している。

② この3年間、やれることはやってきた

公取の規制は2020年の10月に再協議することになっているが、改正市場法によって一つの地域だけでない全国的な流通の自由化による厳しさは一層増すことは確実でありR&Cの方針は間違っていないと思う、公取は十分クリアできると確信している。

③ R&Cとして取るべき方向は「選択と集中」を進めること

現在、連合青果は上田市場を本社に、県内では長野、松本、諏訪の各支社、それに群馬県の伊勢崎支社と東京富士青果があり、長印は長野市場を本社に、松本、佐久、中野の県内3支社と船橋市場、市川市場がある。

船橋と市川は4月1日付けで一本化し船橋青果と船橋青果市川市社とし、営業は船橋、物流は市川を中心にする。

④ 物流の統合と加工の強化

営業面では一つはレンゴー青果運輸と長印エキスプレスを統合し、平成29年4月1日に新会社「R&C物流」(本社長野市)を設立した。それに加工部門の強化をはかり加工会社を立ち上げ、6次産業化で国の出資で資本金5千万円を1億円にしてR&Cの子会社とした。

(下)に続きます