卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

進化する「公設民営型」卸売市場(下)‐公共性と効率性の共存

(全水卸7月号掲載記事を上下に分けて転載する) 以下(上)の続き Ⅱ. 指定管理者によるPPP・民営化の取り組み〜大阪府中央市場・栃木県南地方市場 こうした経緯によって、「公設公営市場」にPFI、指定管理者、定借権等による民営機能の導入を図る取…

進化する「公設民営型」卸売市場(上)‐公共性と効率性の共存

(全水卸7月号掲載記事を上下に分けて転載する) 改正市場法時代となって2年、卸売市場流通はPFIの推進による効率性優先から「効率性と公共性の共存」が卸売市場の維持・活性化(SDGs)の必須要件となりつつある。3年に及ぶコロナ禍によって、①気…

梅雨明け初日の松本

6月下旬、長野県松本市に行った。梅雨明け宣言が出た日であったことは後で知ったが、とにかく暑かった。 行きは新宿から「あずさ」に乗った。東京から松本に行くには新幹線で長野経由の路線と新宿から特急あずさで行く二通りある。 時間だけなら新幹線が若干…

コロナで高まる市場流通の存在価値−効率性と公共性の共存

(農林リサーチ2022年6月号より転載)当誌5月号で「公設市場の民営化」をテーマに、「行政が完全に撤退する民営化」と「行政が一定関与する民営化」について検証した。コロナ禍で過ぎた3年の間、多くの変化が起きた。その変化を通した市場流通の新たな課…