卸売市場流通についての諸問題

市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

ワンストップ型輸出機能特化型市場とは? 〜成田新市場を見る

成田市公設地方卸売市場(成田新市場)が2022年1月20日に開場した。 長い卸売市場の歴史でも初のケースとなる「輸出機能に特化した卸売市場」である。多くの卸売市場にとって、輸入は関係があっても輸出に市場として取り組むことはほとんどなかっただろう。…

レンゴー伊勢崎支社が移転統合‐ぐんま県央青果100億円超え、群馬トップ卸に

県下トップ市場となる ぐんま県央青果(高崎地方市場) 長野県連合青果伊勢崎支社は2月10日に高崎市場に移転し3月31日まで営業、2022年4月1日から「ぐんま県央青果」と合併し、ぐんま県央青果として営業する。 ぐんま県央青果は、昨年4月に長野県連合青…

新会社「株式会社R&Cながの青果」‐倉崎浩社長、堀陽介副社長で4月1日スタート

地方市場卸の「R&Cホールディングス」が全国トップクラスの規模となる(長野地方市場) R&Cホールディングス(堀雄一社長)は4月1日に統合する長野県連合青果と長印の体制・人事・経営理念について2022年1月14日、次のとおり発表した。 1. 新会社名…

食事は神事である

去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの(虚子) 明けましておめでとうございます 昔は、昨日と今日と何が変わる、何がめでたいと思っていましたが、近年とみに、一年を無事に終え新しい一年を迎えることが出来たことを感謝するようになりました。最近は一…

師走とSDGs

今年も師走を迎え、どうやら無事に年を越すことができそうです。 若いころ高齢の方から「何歳にみえる?」と聞かれて困った経験があります。当時は、50歳以上は皆「年寄り」で一括りでしたから「関心ないし分かりません」と答えるわけにもいかず、いくつと言…

岸和田の魚を全国に‐大阪府鰮巾着網漁業協同組合の「泉州生シラス丼」

だんじり祭りで知られる岸和田にある大阪府鰮巾着網漁業協同組合は大阪湾の漁獲ナンバーワンの漁協である。その漁協直営の「きんちゃく家」で泉州生シラス丼を食べた(写真)。 グルメリポーターの表現力がないので、感想はただただ美味かったと言うだけであ…

地方市場のあり方とR&C戦略‐堀雄一氏の話を聞いて

初冬の富士は美しい(湘南深沢) 2021年11月26日、オンラインで開かれた藤島廣二氏が主宰する「市場流通ビジョンを考える会」を聞いた。「ポスト・コロナの卸売市場を考える」を統一テーマに小暮宣文氏の講演と磯村信夫氏、堀雄一氏、松尾昌彦氏による鼎談で…

成田新市場施設完成、2022年1月20日開業

2022年1月20日に開場する成田新市場の主要な施設がほぼ完成した。 成田新市場は既存の成田市公設地方卸売市場の移転新設だが、実質は国の主導による輸出(入)に特化した卸売市場であり、旧市場とはさまざまな面で全く違っている。 「輸出特化市場」は…

仙台市場で銚子漁協フェア

2021年11月12日、仙台中央市場でキンメを中心にした「銚子漁協フェア」が開かれた。午前5時半、仙台水産売場の一画に、特種部や営業企画の社員が用意した会場が設けられ、仲卸や買参人が集まる。 準備段階から見守っていた本田誠社長は「今回は銚子漁協のキ…

栗林公園の鶴亀松(つるかめのまつ)

「鶴亀松」110個の石を組み合わせ亀の形に配し、その上に松が鶴にように舞っている。 栗林公園で最も美しい松である 公園といえば水戸偕楽園、金沢兼六園、岡山後楽園の三園が有名だが、私のお気に入りは高松にある栗林公園(りつりんこうえん)である。…