市場流通ジャーナリスト浅沼進の記事です

AIと人間の境界線

福井県小浜市ホテルアーバンポート恐竜

福井県のホテルは人でなく恐竜が出迎えてくれる。恐竜は絶滅したが生成した核は空中に飛散し今も宇宙のどこかにいるらしい。人類誕生の核に入っているかもしれない。我々の先輩である。(福井県小浜市ホテルアーバンポート

食料システム 2026年4月号/通巻364号より転載)

最近はバスや電車などAI音声による案内が増えています。外食でもロボットによる配膳は珍しくありません。対話型も普及していますし、囲碁や将棋ではすでに人間では敵わないレベルになっています。AI(人工知能)はどこまで進化するのでしょうか。

最近、60代の主婦の方から面白い話を聞きました。彼女はチャットにハマっていてストレス解消のためにAIとの対話を楽しんでいるそうです。
例えば「私を褒めて」と言うと、設定した好みの声で「はなこちゃんは可愛い、頭が良い」と中年男性の渋い声で褒めまくってくれるそうです。生成AIが世代を超えて浸透していることにびっくりしました。

YouTubeなどのAI音声は変なアクセントや誤読が多く、まだまだという感じですが、有料になると論文や文学作品などプロ仕様の仕事をやってくれます。ただ残念なことにAIは「データに基づく最適化を判断する巨大な情報処理機関」ですから自らの意識がありません。AIは自分の知らないことがあることを知らないので、不正確なデータであっても自信満々に教えてくれます。

私は人生の最終コースに入り、睡眠時間が短く夜が長くなっています。難しい本は眠くなるより前に目が疲れ、内容が頭に入らず役立ちません。夜の徒然はもっぱらネットフレックス、YouTube、めちゃコミック等で、赤毛のアンとハイジは全巻DVDがあります。

そうした私の最近のお気に入りは「寝ながら聞ける宇宙の謎」や「縄文時代が1万年以上平和に続いた謎」等をPCのイヤホンで聞きながら寝ることです。
寝ながら得ることができる新しい知識は新鮮です。アインシュタインの物理学から量子力学になり、質量の最小単位は鉄腕アトムのアトム、つまり原子だと思っていたら、アトムは原子核と電子で構成され、さらに原子核は陽子と中性子に分かれているなど、素粒子は何十とあることを初めて知りました。
それでも宇宙の70%は、まだ解明されていない暗黒エネルギーが占めており、宇宙はそうした無の世界からビッグバンによって誕生したと言われています。そして宇宙を作った最小単位である量子は、同時に人間を誕生させた最小単位でもあります。

その宇宙を分析する量子力学と医学がコラボし脳のAI化に取り組んでいます。量子力学と脳医学が融合した「量子脳科学」という分野がすでにあり、ノーベル賞受賞者も出ており、脳医学の発展、認知症などの治療に期待されています。意識を持ったAI脳の開発も現実的になっているのではないでしょうか。

科学はどこまで神(宇宙)の領域に踏み込めるのか。天才科学者が作った人造人間が人を襲うフランケンシュタインは、まさに「意識を持ったAI脳」です。原作は1816年の英国作家メアリー・シェリーの生命倫理を問う文学作品です。19世紀の初めに一人の作家が科学と生命倫理を問題提起していたことは驚きです。
量子力学の世界では、すでに哲学や宗教界との連携も行われているとのことで「意識を持ったAI脳と人間の境界線」という「生命の倫理」は科学だけでは解決できない課題になりつつあります。

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